「付知パラグライダー大会’98」のご報告

今年の大会は、9月開催の予定が台風で延期、やっと、11月15日に開催されました。
11月ということで、気象条件などを考えると心配しながらの開催でしたが、
かえってそれが幸いし、第一興商の加賀山さん、ベストスポーツの柏木さんが、一般参加で大会に参加、
そして、地元「中日新聞」の取材を受けるなど、草大会らしい楽しい大会となりました。

さて、当日は、年に何回も無いほどの絶好の秋晴れ。
受け付けの「付知花街道」の屋外イベントホール前には、朝8時頃より、続々と選手の皆さんが集まり、
受け付け開始、当然ながら、加賀やん、カッシーも受付手続後スター順のくじ引き、
加賀やん3番スタート、カッシー29番スタートと二人とも早い順位を引き当てる。
(これは、ほかの選手にも優勝のチャンスありか?)

エントリーは46名と、予定よりは少なめであったが、
9時から開会式、浦川大会委員長の開会宣言、早川TFA会長挨拶と順調に進み、
協賛会社として、加賀山さん、柏木さんに出ていただき、会場の雰囲気も一気に和みました。
その後、鈴木競技委員長から、タスクの説明がされると、
選手たちの燃える闘志が伝わってくるような鋭い質問がやり取りされ、開会式は終了。

タスクは、申告セットタイム+シークレットパイロン+距離目測パイロンという、設定で、
誰でもハンディー無しで戦える設定となりました。

TO 付知630mTO(北西斜面)
LD 256号線沿い道の駅「付知花街道」横の河川敷(標高差680m)
LD 通常使用する「塔の岩キャンプサイト」(標高差630m)

シークレットパイロン(三ヶ所)は、アルファベット1文字
塔の岩キャンプ場北端  100点
付知中央橋左岸川下側  50点
付知花街道横の橋左岸川下側  200点

目測パイロン FELD−KIDSクラブハウス正面の河原の吹き流しの距離 満点 200点  ±1.0m 100点  ±3.0m 50点
申告セットタイム 10分、30分、60分
持点 1000点 ±1秒1点の減点(0点まで) LDはどちらを使用してもインサイドとする。
アウトサイドは、0点

この設定で選手とるべき選択肢は、
1.MTBを狙い、花街道のポイントを捨てて「塔の岩」に降りて手堅くまとめる。
2.一応時間も飛びたいし、「塔の岩」と「目測」を捨てて「花街道」に時間狙いで行くか。
3.満点を狙い積極的に責め、ギャラリーいっぱいの「花街道」に拍手でランディングを決める。

番外として、この条件だ。大会捨てて、ちゃっかりとフリーフライトを決め込む。
結果としてはほとんどの選手が3の作戦で失敗したとき1、2に切り替え、
それでもターゲットを捨てきれない時は、ヤマカンで申告する作戦をとったようでした。

TOは、絵に描いたような本当の快晴、風は正面から0〜1m、絶好調、
TOに集まった選手達が見守る中、10:30ダミーの一番機、鈴木競技委員長(ブルース)が青空に向かって見事にテイクオフ
...するはずが風弱くスタ沈、最スタート、弱いがサーマル有りとの報告が来るが姿が見えず。
続いてTFAの津田号(Ω4)がテイクオフし南の谷から、トップアウト、皆一気にやる気がみなぎって来るのが感じられました。
更にダミーの居田号(Ω3)渋く上げてなんとか「付知花街道」へ。
役員でエントリーしているカニ池号(アストラル)も一般選手に先立ちテイクオフ。

選手の1番機、長崎選手もテイクオフ、そのあとの佐藤選手も順調に続く。
皆の視線を背に三番機、加賀やんもテイクオフ。
さすがにまだ渋いのか、タスクを取りに行ったのか、しばらくしてTO上空へ姿を現してくるが、が、が、ダミーの津田号も一緒に遊んでるう〜。
「おーい」早く降りて役員をやるように無線を入れるが応答無し、

15機ほどがテイクオフし、上空には数機がセンタリングする中サーマルから外れ、
TO前方上空に来た加賀やん、
いきなりスパイラルだあ、いや違う、
「えつ、何がどうなっているのかわからないよ〜。」「ループだあ。」「生ループだあ。」と、
沸きに沸く選手達、
そして、勝ち誇ったように15m上空まで寄る加賀やん、選手の中からは、思わず拍手と大歓声、そして、加賀やんのガッツポーズ。

(中略)

そうこうするうち「空を見ろ!」「鳥だ!」「ジェット機だ!」「カッシーだ!」(もっと書いてもいいけど、年寄りのたわごとになるんでね。)
そう、あの、炎のフライヤーカッシーが帰ってきたのです。
固唾を飲む、選手達。右へ大きくバンク、左へ大きくバンク、過激に責めるが、入りきらない。
乗っているスタンダード機の安定性能が、かえって災いし、ループに入れない。

しかし、彼は、「付知花街道」上空でこの屈辱を見事に晴らすことになりました。
その時彼が、二回、三回とバンクを繰り返し、ループに入るや、
一般ギャラリーからは、どよめきとも、悲鳴ともつかぬ歓声が沸き上がり、
ランディングを終わった選手は、茫然と空を見上げ、中には、いい物見せて貰ったと思わず合掌する老婆。
腰が抜けてその場にへたり込む娘。

あることないこと言っているうちに、選手達は続々と順調にテイクオフし、高度を獲得、ある者はタスクを獲りに、ある者はLD上空へと去って行き、
残りは、役員エントリーの二名を残すのみとなりました。

「順調にテイクオフ済んだし、お弁当食べようよ。」と、相談もまとまり。
昼食。「みんな、出られて良かったね。」「事故、無くってよかったね。」と、
しばしの休息の後、いよいよ14:00、最終選手、りえちゃん(アストラル)テイクオフ。
これでほんとに全員テイクオフ完了。
その後、りえちゃん、なんと、この日トップと2秒差!!。
これにて大空の熱き戦いは全て終了しました。

成績順位

 優勝 加賀山務(第一興商)
 準優勝 吉田征史(FIELD-KIDS)
 3位 今田 盛
 4位 綿引王世呂条胤(とんぼクラブ)
 5位 大塩裕康(伊吹山ブルースカイ)
 6位 清水理恵(FIELD-KIDS)
 7位 土屋敦雄(LOKO)
 8位 柴田昭雄(中津川スカイプレイ)
 9位 堀内知明(豊橋)
10位 佐藤文明(中津川スカイプレイ)

女子優勝 清水理恵(FIELD-KIDS)

今回は、成績順に、自分の好きな賞品を持っていく方式で表彰式を行い、
当然のように、優勝の加賀やんはマウンテンバイクをゲット。参加選手も順次、
FIELD-KIDS、(株)第一興商、(有)ベストスポーツ、(有)ジェネス、(株)ラムエッティ、JPM各社からの豪華賞品を獲得し、
みんなニコニコ。

記念撮影で閉会式終了と思ったら、
今まで、賞品のMTBを乗り回していた加賀やんから、「グランドでいくら回してもゲインしないような乗り物は、もう飽きた。」
との粋な提案で、大盛り上がりの「MTB獲得大じゃんけん大会」に突入。
MTBの行方は選手の某氏に渡り、これで本当におひらき。

口々に「楽しかったね。」「また、来年も合おうね」と、それぞれの思い出を胸に帰路につくのでありました。いい話だなあ。
今回は、天候に助けられ、メーカーさんに助けられ、役員の不出来が帳消しの良い大会になりました。
とくに、夜空の星のように純真な柏木さん、大空に心の詩を描いて見せてくれた加賀山さん、
そして、参加された選手の皆さんが大会を盛り上げていただきましたこと感謝しています。

付知フライト協会(石原) (見やすくするために原文を一部割愛しました。TAMA)